法律

無料で債務整理の相談ができる窓口と相談前に知っておきたいポイント

お金の悩みというのは誰にでも気軽に相談できるものではありませんね。
悩んでいながらも誰にも話せず、自分の中だけの秘密にしている方も多いのではないでしょうか?

ところが、借金問題は一人で悩んでいても解決するものではありません。それどころか、放置していると利息はどんどん膨れ上がり、いつまで経っても借金が減らないなんてことになりかねないのです。
リボ払いやスキップ払いなどを過度に利用していると、毎月の返済のほとんどが利息と手数料に充てられ、借入元金がほとんど減っていない、といった事態に悩まされている方もたくさんいらっしゃいます。
こうした借金問題を解決させたいのであれば、債務整理をするのがもっとも賢明です。

しかし、債務整理の相談をするとしても、いろんなところに相談する場所があり、どこにいけばよいかわからない方も多いと思います。また費用はどうなるのか、手続きしてくれるのか、など調べてもわからないことが多いと思いますのでそのポイントについて詳しく解説していきます。

借金や債務整理の相談をしたいなら弁護士がおすすめ


借金問題や債務整理の相談をしたいなら弁護士にするべきです。なぜなら、弁護士に相談することで、要望を踏まえて適切なアドバイスをもらえるからです。
相談内容によっては、「法テラスが良い」「警察に相談に行ったほうがよい」「手続きをしても金銭的メリットが少ない」などの判断をしてもらえます。
詳しく見ていきましょう。

債務整理手続きも行ってくれる弁護士事務所を探そう

みなさんがお住まいの地域の街の弁護士・司法書士事務所にも、無料法律相談を実施しているところはたくさんあります。そこで弁護士に相談をしてみましょう。相談内容によっては、「法テラスが良い」「役所の〇〇窓口に相談に行ってみては?」「警察に相談に行ったほうがよい」「手続きをしても金銭的メリットが少ない」などの判断をしてもらえますので、その指示にしたがって行動するほうが間違いないからです。

弁護士事務所に相談したからといって契約しなくても問題ない

相談したからといって必ず依頼しなければいけないわけではありません。一度、家に持ち帰ってからじっくり検討してみても問題はありません。
むしろその場で依頼を急かすような事務所は避けた方が良いです。もちろん、問題なければそのまま債務整理を依頼することも可能です。
その場で契約書類等の作成ができることから、何度も事務所に足を運ぶ手間が省けます。

費用をかけず法律の相談を聞いてくれる3つの窓口


この章では、借金問題などの相談を聞いてくれる公的な機関を紹介します。まだ弁護士に相談するにはちょっとなど考えていらっしゃる方は相談してみるとよいでしょう。

法的トラブルを無料で相談できる「法テラス」

みなさんは国によって設立された、法テラスという法律相談機関をご存じでしょうか?

法テラスは、正式名称を「日本司法支援センター」といって、法律相談をより身近に感じられるような総合支援を目的として設立されました。その支援内容の1つが、弁護士や司法書士への無料法律相談です。

特に債務整理とは相性がよく、そもそも借金問題に悩んでいる方は法律相談に費用をかけられるほどの資金的余裕がありません。法テラスでは、そういった方に向けて、同一相談内容の場合であれば、3回まで無料で相談することができます。また、実際に弁護士・司法書士に債務整理を依頼することになった場合、その費用を一時的に立て替えてくれ、毎月5000円程度の分割払いで費用を精算していく仕組みになっています。
法テラスは全国50か所に設置されているため、相談する際はお近くの法テラスをネット検索で調べ、電話にて相談予約を取ってみることをオススメします。

無料で電話相談を受けてくれる 「多重債務ほっとライン」

多重債務ほっとラインとは、公益財団法人である日本クレジットカウンセリング協会が運営している相談窓口です。公益財団法人とは、主に社会貢献が役割となっていて、認可を得るためには行政庁から厳しい条件を求められることから、民間の中でも社会的信頼度は高いです。

多重債務ほっとラインでは、無料の電話相談とカウンセリングにて借金問題をサポートしてくれます。ただし、面談を受けたい場合は日本クレジットカウンセリング協会に足を運ぶ必要があるのですが、全国に19か所しかないため、お住まいの地域によっては近くにない場合があります。電話相談をする前に、ネット検索を利用するなどし、来所出来る範囲内に相談センターがあるのかを確認しておきましょう。

弁護士会が運営する「法律相談センター」

日本弁護士連合会では、全国に法律相談センターを開設し、定期的な法律相談を実施しています。
相談窓口も全国50か所と豊富ですが、地域によっては無料ではない場合があるため注意が必要です。
相談する際は、ネット検索にて各地域の弁護士会の電話番号を調べ、費用がかかるかどうかを事前にしっかりと確認しましょう。なお、費用がかかる場合は、原則的には30分5500円(税込)となっています。

弁護士に相談するときの大事なポイント4つ

では次に、弁護士に相談する際の大事なポイントについて4つ紹介します。

1.借金問題全般を正直に話し、すべてを打ち明けよう
2.自分にあった解決策を教えてもらおう
3.シミュレーションツールなどは使わずに、相談できる事務所を探そう
4.どのくらい費用がかかるのか相談時に教えてもらおう

この4つのポイントを意識することで、債務整理に失敗する可能性がぐっと低くなります。
逆に言えば、この4つをしっかり押さえていない場合、手続きに失敗する恐れがあるということです。
たとえば、「借金問題全般について正直に話さなかったため適正な手続きを利用できなかった…」、「費用について確認していなかったため後から高額請求されてしまった」などが考えられます。こうした事態に巻き込まれないためにも、以下の4つのポイントをしっかりと押さえて相談に臨みましょう。

借金問題全般を正直に話し、すべてを打ち明けよう

弁護士・司法書士に相談するのであれば、借金問題全般を正直にすべて打ち明けることが大切です。
といっても、借金問題というのは、なかなか正直に話せることではありませんね。
しかし、弁護士・司法書士には守秘義務があるため、相談した内容が他人に漏れる心配は一切ありません。どうか安心してご相談してください。また、話の中に隠し事や嘘があると、適正な手続きの判断ができなくなるため、正直に話してしまうことがそのまま、手続きを失敗せず進めるための大切なポイントになります。

自分にあった解決策を教えてもらおう

債務整理を検討しているのであれば、まずは自分にあった解決策を教えてもらうのが大切です。
債務整理には、任意整理・自己破産・個人再生という3つの手続きがあります。
それぞれの手続きは、借金の返済負担を軽減するという意味では同じですが、メリット・デメリットが若干異なります。また、現在の収支状況によっても利用可能な手続きが異なるため、弁護士・司法書士からどの手続きが自分にあった解決策なのかを教えてもらってください。

シミュレーションツールなどは使わずに、相談できる事務所を探そう

巷でよく見かける、「減額シミュレーション」といった類のツールは、正確な金額が算出できるわけではありません。こうしたツールを使うのではなく、しっかりと相談できる事務所を探すのがポイントの1つです。
そもそも債務整理という手続きは、数字の入力だけで判断できるものではなく、しっかりとした専門知識とケースバイケースな状況に対応できるだけの豊富な経験が欠かせません。シミュレーションツールの有無で相談するかを判断するのではなく、実際に弁護士・司法書士と直接話せる事務所を選びましょう。

どのくらい費用がかかるのか相談時に教えてもらおう

弁護士・司法書士に依頼するのであれば、どの程度の費用がかかるのか相談時に教えてもらいましょう。
いくら相談内容に満足し、信頼できる弁護士・司法書士だと感じても、そのまま依頼をしてしまうのは正直なところあまりオススメできません。しっかりと費用についても確認し、場合によっては他事務所と比較してみるなど、依頼をする際にかかってくる費用については慎重に検討することが大切です。

債務整理の相談の流れについて知ろう

債務整理の相談の流れについて事前に知っておけば、弁護士・司法書士とのスムーズなアプローチが可能となります。ぜひ参考にしてみてください。

【債務整理の相談の流れ】
1.ネット等で調べて無料相談の予約を取ろう
2.借金の状況がわかる資料を用意しよう
3.オンラインや事務所に行って相談しよう
4.解決策を提示してもらおう
5.費用を確認後、契約して手続きしてもらおう
6.自分の生活を見直しながら完済まで頑張ろう

ネット等で調べて無料相談の予約を取ろう

まずはネット等で調べて無料相談の予約を取りましょう。
大概はトップページに電話番号の記載がありますので、電話で予約をするのが良いでしょう。
電話が苦手という方は、メールなどで問い合わせるのも良いです。

借金の状況がわかる資料を用意しよう

借金の状況がわかる資料については、事前に用意しておくと相談がスムーズに進みます。
具体的な金額までを書面で疎明する必要まではありませんが、最低でも貸金業者の名前などはメモでまとめておくようにしてください。その他にも現在の1ヶ月の収支、返済額を事前に確認しておきましょう。

オンラインや事務所に行って相談しよう

相談予約が取れたら、実際に事務所に行って弁護士・司法書士に悩みを打ち明けてみましょう。
近年では新型コロナウイルスの対策として、オンライン相談を実施している事務所も増えてきました。自身にあった方法で相談を実施してもらってください。

解決策を提示してもらおう

借金の事情や状況について弁護士・司法書士に伝えると、自分にあった解決策を提示してもらえます。
もしここで疑問や不安があれば、正直に伝えてみてください。たとえば、任意整理とはどういった手続きなのか、自己破産するとどのようなデメリットがあるのか等、提示された解決策に対して感じたことは、その場ですべて質問するのが良いでしょう。

費用を確認後、契約して手続きをしてもらおう

解決策を提示してもらい、疑問や不安についても解決したら、そのまま依頼を決定してしまうのではなく、次は費用について確認しましょう。費用についても納得できたのであれば、次は契約となります。
弁護士・司法書士というのは、依頼者と委任契約書や委任状を作成しなければ、手続きに着手することができません。また、費用についても口頭での確認だけでなく、書面で出してもらってください。

自分の生活を見直しながら完済まで頑張ろう

弁護士・司法書士との契約が済むと、債務整理手続きがスタートすることになります。
手続きがスタートすると、今までの返済はすべてストップします。毎月返済に充てていたお金を手元に残せるため、生活にゆとりを取り戻すことができます。その間に自分の生活を見直してみましょう。
また、任意整理や個人再生を利用する場合、いずれは返済がスタートします。返済がストップしている期間から今後の返済や費用をといった資金を銀行にプールしておくなどの計画を立てておきましょう。

まとめ

弁護士や司法書士への相談と聞くと、なんだか敷居が高いように感じてしまいますが、実際はそんなことはありません。債務整理の無料相談を実施している窓口は数多くあります。また、事前に相談のポイントや流れについて把握しておけば、弁護士・司法書士を目の当たりにしても戸惑う心配はなくなります。

債務整理という手続きは、裁判や調停といった他の法的手続きとは違って、基本的には一本道です。弁護士・司法書士に依頼さえしてしまえば、後は指示通りに進めていくだけで借金問題は解決するのです。
借金を他人に隠しながら生活をするというのは、とても精神的に健全とは言えません。毎月の返済時期が近づいてくると、嫌でも借金について一人で頭を悩まさなければならないのです。もうそんな生活から解放され、借金に悩まされない日々を手にしましょう。そのきっかけとなるのが弁護士・司法書士への無料相談です。

関連記事

PAGE TOP